老後の生活資金はどうしようか、年金だけで足りるのだろうか?と不安のある方も少なくないでしょう。
不動産を担保にして老後に必要な資金を借り入れられる仕組みをご存じでしょうか。
この記事では、リバースモーゲージとは何かのほかメリットとデメリットも解説いたしますので、マイホームの売却を検討中のご高齢の方はお役立てください。
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リバースモーゲージとは
リバースモーゲージとは、マイホームを担保にして生活に必要な資金を借り入れたうえで、マイホームに住み続けられる仕組みです。
借り入れ者が亡くなる時点で担保にしているマイホームを売却し、借り入れ金を一括で返済します。
住宅ローンの返済方法は、借り入れ金の元金を月々分割して返済したうえで最終的に完済するのが一般的です。
リバースモーゲージは、毎月の返済時に利息だけを支払う返済方法のものが多くを占めています。
借り入れ元金については最後にまとめて返済する方法が採用されているほか、利息の支払いも亡くなったときの一括払いとしている金融機関もあります。
近年は、子どもがいない夫婦や子どもが独立して実家を離れ、ご高齢の方だけで居住しているケースは珍しくありません。
そういったご高齢の方々に向いた資金の調達方法になっています。
種類
リバースモーゲージには国や地方自治体のほか社会福祉協議会などの公的制度と金融機関の商品があり、借り入れ金の使途とともに貸付限度額、対象になる物件が異なります。
公的に提供されているものは、おもに低所得のご高齢の方を対象としており、収入条件が設定されているなど審査基準が厳しい傾向にあります。
また、国が運営するリバースモーゲージの金利は長期プライムレートと連動しており、年利3%程度です。
一方、金融機関が運営するものになると、金融機関などによっても異なりますが金利の目安は年利4%前後です。
基本的にシニア世代を対象にしている点に違いはありませんが、80歳未満など年齢の上限を制限している金融機関もみられます。
用途
一般的には、老後の生活資金、住宅ローンの借り換え、自宅の購入やリフォーム、子どもの家の取得費、老人ホームなどの入居一時金などに使用可能です。
ただし、公的制度は自立支援を目的とし、用途については老後の生活資金に限定しているケースが多くを占めています。
また、住宅金融支援機構と金融機関との提携により提供されているものは、住宅の建設、リフォーム、住宅ローンの借り換えなどに限定され生活資金には使えません。
定年後に残った住宅ローンを完済するうえでリバースモーゲージを利用し、老後の生活を安定させようとするニーズもみられます。
住宅ローンとの違い
住宅ローンとの大きな相違点の1つに返済方法があげられます。
住宅ローンは、毎月元金と利息を返済する仕組みなのに対し、リバースモーゲージにおいては利息を毎月支払いますが、元金は借り入れ者が亡くなったときの一括払いです。
定年退職時において住宅ローンが残っているときにリバースモーゲージを利用して住宅ローンを完済すると、月々の返済金額を減額できて暮らしやすくなるでしょう。
また、住宅ローンを利用するときには抵当権が設定されますが、リバースモーゲージで設定されるのは根抵当権になります。
抵当権は債権の扱いになるのに対し、根抵当権は債権に限定されずに済み、限度額の範囲内であれば何度でも借り入れや返済をおこなえます。
したがって、亡くなるときに限らず、自己資金での返済も可能です。
リースバックとの違い
リースバックとは、マイホームを売却し、売却先と賃貸借契約を結んだうえで賃借料を支払いながら継続して住み続ける仕組みです。
リバースモーゲージは融資であるのに対し、リースバックは売買契約と賃貸借契約がともなう不動産取引になります。
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不動産におけるリバースモーゲージのメリット
ここでは、リバースモーゲージのメリットについてご説明いたしますので、参考にしてください。
住居と老後資金の確保
借り入れ金により老後資金を確保できるとともに、借り入れ者が亡くなるまで、担保に入れたマイホームに住み続けられます。
老後資金の確保を目的にマイホームを売却したとしても、高齢になると、アパートなどの賃貸物件を借りる際のハードルが上がり入居できるとは限りません。
亡くなるまでの住み家を確保できるのは、老後の暮らしにおいて安心できる大切なポイントです。
なお、借り入れ者が亡くなったときに配偶者が契約を引き継いでくれる金融機関が多く、配偶者の居住に関するリスクを回避できる点も大きなメリットになるでしょう。
ローンの支払方法
住宅ローンは元本と利息を合わせて返済する仕組みであり、定年退職後になると月々の支払いが家計を圧迫しかねません。
リバースモーゲージにおいては、借り入れ者の生存中は月々の返済は利息だけになるのが一般的です。
亡くなった時点での元利一括償還方式を採用している金融機関もあります。
したがって、毎月の返済負担が少なくて済み、生活費を工面しやすくなるでしょう。
幅広い用途
借り入れ先にもよりますが、マイホームの購入資金を対象としている住宅ローンと異なり、借り入れ金を幅広く利用できます。
住宅ローンの完済のほか、サービス付き高齢者住宅へ入居する際の一時金などにも利用できる可能性があります。
また、急に大きな支出が発生したとしても、貯蓄を崩さずに済むでしょう。
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不動産におけるリバースモーゲージのデメリット
リバースモーゲージはメリットがある一方でデメリットもあり、利用にあたっては注意が必要です。
借り入れ限度額
リバースモーゲージにおいては、マイホームの担保評価額が借り入れ額に直結します。
マイホームの不動産評価は、減価償却などにより低下していくのが一般的です。
したがって、借り入れ限度額は下がる可能性が高く、借り入れ限度額が借り入れ額を下回ったときには一括での途中返済を求められるかもしれません。
金利の変動
リバースモーゲージの利息は変動金利型であり、金利変動のリスクをともないます。
急激に金利が上昇すると、月々の利息の支払いが家計を圧迫するでしょう。
長生きによるリスク
長生きすればするほど、最初に設定した融資限度額までの資金を使い切ってしまう可能性が高まります。
契約する際には、寿命を短く見込まないよう注意が必要です。
何か起こったときに対処できるよう、貯蓄を残しておくのが得策です。
なお、住宅ローンとは異なり団体信用生命保険に加入するものではありません。
入院や手術などの費用が心配なときには、自身で生命保険へ加入してください。
相続人の同意
借り入れ者が亡くなった時点で担保に入れているマイホームの売却代金によって借り入れ金を一括返済する仕組みであり、相続人はマイホームを相続できません。
したがって、利用する際には、すべての相続人から同意を得る必要があります。
相続人のなかに制度の活用に対して理解を示さない方が出てくると、手続きを進めるのが困難になるでしょう。
対象になる不動産
借り入れ先によっては対象の物件を一戸建てとしているケースがあり、マンションになると利用できない可能性があります。
また、不動産が所在するエリアを限定しているほか、一定の評価額を下回ると借りられないかもしれません。
利用にあたっては各借り入れ先に連絡し、マイホームが対象になるか確認してください。
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まとめ
年齢を重ねるうちに、老後の暮らしに対する不安が大きくなるでしょう。
マイホームを担保にして生活資金を借り入れられるリバースモーゲージは魅力的ではありますが、デメリットもあり注意が必要です。
利用にあたっては、家族に相談するなど慎重に判断してください。
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