一般的に、中古マンションの売却では内見件数が多いほど成約に結びつくといわれています。
売主としては、できるだけ多くの買主を自宅に招くべきですが、実際には購入希望者が現れなかったり、来訪者は多くても成約に結び付かなかったりするケースは少なくありません。
本記事では、中古マンション売却の平均的な内見件数をお伝えしたうえで、成約に結び付かないときの対処法を解説します。
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む
中古マンション売却の平均的な内見件数
中古マンション売却における平均的な内見件数は10件といわれています。
ただし、実際には物件の状態・売主や担当者のアピール具合・不動産市場の需要と供給の流れなど、複合的な理由で売買契約に結びつくためには差が生まるかもしれません。
物件条件が優れているからこそ、多くの購入希望者が殺到して件数が増えても、スムーズに次の手続きに進むケースがあれば、まったく購入希望者が現れないケースもあります。
なかには、日当たりや周辺環境の治安を確認するために、一人の購入希望者が平日・週末・日中・夜など時間や日程を調整して複数回来訪する可能性もあります。
ちなみに、購入希望者は内覧したい物件を複数挙げて、1回あたり30分ほどの時間をかけて自宅の状態を確認して比較するのが一般的です。
物件の距離が遠くなければ、移動時間を含めて1日あたり3から4件ほど回れます。
つまり、売主としては内覧に来る購入希望者が、必ずしも物件を買う意思があるとは限らないため、複数の候補から選ばれるように工夫しなければならない点を理解しておきましょう。
株式会社東京カンテイが発表した「中古マンションの価格乖離率&売却期間(首都圏)」では、2020年度下半期の中古マンション成約売却期間は、平均4.15か月でした。
不動産市場のなかでも、需要と供給の多くて活発に不動産取引がおこなわれている首都圏でも、4か月ほどかかるため、地方での売却はそれ以上かかると想定したほうが良いでしょう。
時間をかけて売主が提示する条件を飲んでくれる買主を探す方法もありますが、できるだけ早く現金化をして新生活の資金に充てようと検討する方が多いです。
売却するまでの期間が伸びるほど、売主は成約させるために売出価格の値下げを決断しなければなりません。
少しでも売却するまでの期間を短縮させるためには、購入希望者から内覧の申し出があれば、できるだけ日程調整をして件数を増やすように工夫をしてください。
相手から申し出があれば、できる限り早い日程調整をしたほうが、売却では有利になりやすいです。
仕事などの都合で自宅に居られない場合、不動産会社の担当者に鍵を渡して、所有者が不在の中で内覧をしてもらう方法もあります。
▼この記事も読まれています
不動産を現金化する方法は複数ある!売却方法や売却期間などを解説
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む
中古マンション売却の内見件数が少ないときの対策
一般的に人気の高い物件は、毎週末ごとに複数件の内覧予約が入るといわれています。
特別人気の高い物件でなくても、1か月あたり最低2から3件ほどは内覧予約が入ると理想的です。
1か月に1回よりも頻度が少ない場合は、何かしらの原因があって人気がないと考えられるでしょう。
中古マンション売却の内覧件数が少ないときに考えられる原因は、広告の掲載写真・売り出し価格・販売活動の方法の3点です。
まず、多くの購入希望者は、広告や不動産ポータルサイトの情報をみて、ある程度の物件情報を収集してから不動産会社に内覧を申し込しこみます。
広告や不動産ポータルサイトに掲載されている写真が少なすぎたり写りが悪かったりすると、そもそも好印象を抱いてもらえません。
部屋の写真はできるだけ多く、照明や日当たりなどで生活する雰囲気が想像しやすいように明るさを調整して、自宅にものがある状態であれば整理整頓しておきましょう。
不満なポイントがあれば、不動産会社の担当者にその旨を伝えて、必要に応じて写真や文章を変更してもらいましょう。
続いて、売主は「できるだけ高く売りたい」と考えるのが当然ですが、買主は「できるだけ安く買いたい」と考えるのが当然です。
とくに中古物件の場合、物件を安く購入して、自分好みにリフォーム・リノベーションをしようと考える方も少なくありません。
そこで、ほかの類似物件や市場相場を上回る売り出し価格を設定していると、敬遠されてしまいます。
市場分析をして、価格設定が不適切なのではないかと感じた場合は、不動産会社の担当者に相談して、価格を見直してみても良いでしょう。
最後に、媒介契約を結んでいる不動産会社が適切な販売活動をおこなっていない可能性があります。
不動産は需要と供給が急増する時期と激減する時期があるため、市場の流れを考慮して、物件の魅力や地域特有の営業戦略を立ててもらえる不動産会社を選ぶようにしましょう。
早く売却を成立させるためには、複数の不動産会社の営業実績や評判を比較したうえで、依頼する相手先を選択しましょう。
媒介契約を結んだ不動産会社で成約できる見込みがない場合、契約をとりやめて他社に依頼するという方法もあります。
▼この記事も読まれています
老後に家を売ってはいけないのはなぜ?理由を解説
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む
内見件数は多いのに成約に至らないときの対策
内見件数が多い場合、広告や不動産ポータルサイトに記載されている写真や情報が魅力的であるとわかります。
一次情報では評判が良くても、内見で「ここに住みたい」と思えなければ、売買契約にはつながりません。
多くの購入希望者がいるにも関わらず、成約に至らない原因は、準備不足・対応が悪い・築年数以上の劣化感といったことが原因と考えられるでしょう。
まず、掲載している写真とのギャップが大きいと、買主の購買意欲は下がってしまいます。
写真では日当たりが良くて清潔感があっても、実際に訪れると物が散らばっていて、汚れやにおいが気になってしまうと、生活するイメージを抱きづらいです。
写真のイメージよりも実際の部屋が狭く感じて、ほかの物件を探そうとするケースも散見されます。
自宅に住みながら売却をするのであれば、常に清潔感を保てるようにクリーニングや消臭対策をして、退去後に売却する場合は、不要な家具や家電は撤去しておくと良いでしょう。
続いて、不動産会社の担当者から内覧の立ち会いを求められたら、買主から良い印象を抱いてもらえるように対応しましょう。
強引に売却しようとアピールしすぎると、相手が負担に感じて敬遠されてしまう可能性がありますが、同じ場所にいて何も話さず、担当者に任せっきりにしてしまうのも悪印象です。
実際に住んでいたからこそ伝えられる、日常生活の話や便利な周辺地域の施設、子育てやシニアライフに向いている情報を事前にまとめておくと、コミュニケーションが取りやすいでしょう。
購入希望者から質問があれば、できるだけ事実ベースで誠実に回答するように意識するのがおすすめです。
最後に、中古マンションの場合は、使い方次第で劣化速度が変わるため、写真では伝わらない劣化部分が目立つと、成約につながりにくいです。
築年数に対して劣化が進んでいる場合は、売り出し価格を調整したり、ハウスクリーニングや壁の張り替えなどの修繕をおこないましょう。
フルリノベーションなど高額な修繕をおこなう必要は基本的にないため、気になるポイントがあれば、不動産会社の担当者に相談するのがおすすめです。
▼この記事も読まれています
不動産におけるリバースモーゲージとは?メリットとデメリットも解説
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む
まとめ
一般的に、中古マンションの売却を成立させるための平均的な内見件数は10件です。
ただし、物件条件・市場の流れ・売り出し価格などの理由で、成約までにかかる内見件数は前後するため、できるだけ多くの内見希望者を受け入れるのがポイントです。
内見件数が増えない場合は、広告やポータルサイトの掲載情報を見直して、内見件数が多いのに成約に繋がらない場合は、内見準備や当日の対応を見直してください。
▼ 不動産売却をしたい方はこちらをクリック ▼
売却査定フォームへ進む